EdTechと違和感

EdTech(エドテック) ーとは、 教育 と ITを掛け合わせたものである。

 

そもそもEducation(教育)とは何か。Educate(引き出す)を語源とする単語である。

この引き出す、をせずに従来の教育の仕方をただIT化したのがEdTechとなっている。

これがEdTechと言われても新しさや、期待を持てない違和感を生み出していた。

 

 紙をタブレットにして、人の単純作業をパソコンに置き換えるだけ。日本の教育の問題はそこにはないと思う。教育者の仕事が教育ー教育を受ける人に対しての引き出すという意味であるがーを行えていないことにあると思う。

 

みんな、の標準値を決めてそれに足るか足らないかでしか教育を行っていないのだ。

教育を受ける人に対してのその人のコンテクストーその人の経験、育った環境、知っている知識などーを理解してその道具を使って組み立ててあげられるのが教育だと思う。

 

身近な人に勉強を教えてもらうと勉強がはかどる、という経験をしたことがあるかもしれない。それは、お互いのコンテクストー持っている道具ーが近いからお互いの理解が進みやすいのだ。友達同士で教えあったほうがいいことも多い。これはそのためである。

 

ITは教育をする側が「学」を「楽」にするためではなく、教育を受ける人が「学」を「楽」にするためにあるべきだと思う。

 

自分が学習する際も同様で、自分が自分のやりたいことを「引き出して」行かなければ自分の足は進まない。みんなやっているし自分はやっていないから、では失敗している教育のあり方そのままである。その失敗を鑑みれば、自分は自分の気持ちに正直であるべきなのだ。

 

テクノロジーは方法を変えるだけではなく、文化も変えるべきである。それが、今の日本のEdTechには足りない気がする。