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徒然草に学ぶ

時は201X年。エンジニアという仕事が存在する時代。

IT業界の時代はオープンソース。人類の発展に自らの技術力を捧げることで

徳がつめると考えられていた頃である。

 

僕もコミッタとかソースをあげられる人になりたい、そんな思いはあるものの

Githubの草は真っ白だった。そんなとき一冊の本が空から落ちてきた。

 

徒然草」(兼好法師)

新版 徒然草 現代語訳付き (角川ソフィア文庫)

学生の頃によく読んだ本である。風に吹かれて開かれたページにはこんなことがかいてあった。

 

「第150段 技術や芸を身につけようとする人で、「うまくないうちは誰にも言わないでおこう。うまくなったらみんなに言おう」と思ってる人が成長して習得した試しはない。できないうちから人に見られ、disられながら、恥をかきながらもどんどん練習するような人が師となるような人に最終的になるもんだ。」

 

ほう。青年はそのページを引きちぎって家に帰って壁に貼り付け、すべての作業をオープンにするようにした。のちのスターエンジニアである。

 

=========茶番終わり

 

とまあ、そういうこともあるわけで、昔の徒然草ですらこういうことを書いています。人知れずやってからうまくなったら人に言おうなんていうのは大概失敗するものですよね。自分も学生の時にギターとかなんやかんや手を出して成果は雲散霧消してしまいました。

 

エンジニアの仕事も当時は全然できもしないのに爽やかな顔で「できます」なんて言いながら小さいベンチャーのお手伝いを始めたのがきっかけだったりします。

 

技術がどんどんブラックボックスになって使う人が箱の中身を知らなくなっていく時代ですが、興味を持って中身をほじくってみたり、見よう見まねでもいいからやってみたりそういうことを許容できるような雰囲気って大事なんだなあと思いました。

 

SNSでみんなが監視をして、自分も自分の監視をする時代です。アダムスミスは人の行動を自分の視点ではなくて公共の監視の視点から評価するべきなんてことを言ってましたが(道徳感情論)、人からの目を気にして何もできないこともあるので、そういうのは取っ払っていけたらいいですよね。

 

アダム・スミス―『道徳感情論』と『国富論』の世界 (中公新書)