本棚と生け簀

本棚は生け簀であるべきだ。

生け簀とは、

取った魚などを一定期間飼っておく所。水槽や、池または海岸の水中を竹垣や網で囲ったものなど-(出典:goo)

のことを言う。

水槽の中にこれから食べられることを待ち遠しく魚が泳いでいるあれのことである。

 

情報は生き物だ。そして情報をもつ本もまた生き物だ。

でもその生き物のもってる力を本当に自分が引き出してあげられるかどうか、つまり、

どの情報が書いてあるかよりもその情報が自分にとって「今」意味があるのか

ということが重要だったりする。

 

だからそれを重視していくには自分にとって必要であり、価値を取り出せると確信できことを考えながら本を選んでいかなければならない。

 

でも一方で、それはー魚同様本にも賞味期限があるからーそのほうが経済的にも、空間的にも消費されなくて良かったりする。

 

何事も、新しいことは楽しい。

それでも、本当に新しいことはない。必ず文脈は存在し、その文脈を大事にする。

自分にとって最適な本を選ぶ基準は、その本の7割がすでに理解しているかということだ。

 

すでに理解していることをもう一度読むことは楽しく無いかもしれない。

しかし、同じ情報を受けて脳のネットワークは強化される。そして新しい情報である3割によって脳は新しいシナプスを形成する。インプットとアウトプットが同時に行えるのだ。

 

人生は短く、得たものは大事なことをちゃんと持って明日に向かわないといけない。そのためにも本棚は生け簀であるべきだ。